
カメラを探すときスペック表を見たりするけど専門用語が多くて理解するのが大変だと思います。
今回はCanon EOS R6の仕様を元に簡単に解説します。
デジタルカメラのスペック表について解説ーCanon EOS R6ー1部

型式
・デジタル一眼カメラのミラーレスです。
AFとはオートフォーカスの意味でAEとは自動露出の意味になります。
・記録媒体は写真を保存するメモリーです。

文字が小さく見にくいですがSDHC、SDXCと表記があり対応機種が明記されています
・レンズマウントはレンズと本体を接続する部分でRFはCanonのミラーレス用のレンズマウントになります。
・使用可能レンズはRF以外に一眼レフのEFレンズが可能でマウントアダプターと呼ばれる部品を使うことで未対応のレンズが使用できます。しかし、EF-Mマウントは使用出来ません。
撮像素子

・CMOS(シーモス)はイメージセンサの種類です。CCDもありますが現在はほとんどがCMOSを採用しています。
・画面サイズ、イメージセンサの大きさで、約36mm×24mmに近い数値ですのでフルサイズというのがわかります。
・有効画素数は実際に表現可能な色の数値を表しています。
・デュアルピクセルCMOS AFはCanon独自のセンサでオートフォーカスの際に使用するシステムです。
記録形式

・DCFはISOで規格化されたデジタルカメラのファイルシステムです。Exifは写真の情報です。
・一般的な写真保存のデータ規格です。写真で保存されるほとんどがJPGです。HEIFはJPGよりも圧縮率に優れており、更には高画素のまま保存が可能の為、写真を印刷する際には綺麗に印刷が可能です。RAWは非圧縮のデータで[生]を意味します。つまり加工がされていない画像です。C-RAWはRAW画像を30%から40%圧縮した画像で圧縮したことでの画質の差異はほとんど見られません。

・カメラで保存するサイズを選べます。その際に有効画素数に変化があるという意味です。アスペクト比とは写真の画角です。これは調整出来ます。Rawなどはフルサイズの3:2の比率で画像作成された後、設定されたアスペクト比の情報を付加します。
・クロップ撮影とは画面の中央部のみを撮影することです。またEF- Sのレンズを使用すると自動的にクロップ撮影に切り替わります。
撮影時の画像処理

・ピクチャースタイルは写真を撮影する際にテーマ毎に露出を設定した内容で画像が補正され保存されます。
・明瞭度とはコントラストの一種で隣接するピクセルとの差を強調したり、弱めたりすることができます。つまり、くっきり写すことやぼんやり写すことができます。


輪郭が強調されていますね。
・ホワイトバランスとは撮影環境での光の色を調整するシステムです。シーン別設定にあるものでAWBはオートホワイトバランスの意味になります。
・オートライティングオプティマイザ機能は逆光での撮影で人物の表情を明るく補正する機能で強弱を設定できます。

・ノイズ低減は高感度ISOの意味で常用感度以上の撮影や暗い場所での長時間露光で発生するノイズを低減してくれる機能です。
・高輝度側、階調優先は白とびしやすい撮影状況や夕焼けなど階調を表現したい時に補正してくれるシステムです。
・レンズ光学補正は読んで字の如く、レンズによる収差を補正するシステムになります。
ファインダー

・OLEDカラーとは有機ELの意味で電子ビューファインダーをEVFと表記しています。
・0.5型はファインダーの画面のサイズで369万のドットで表示されます。ドットは3原色の3つで構成されたもので本来なら3つで1ピクセルとなりますがデジタルカメラでは1ドットで1ピクセルを表示できます。
・ここでの倍率0.76倍とは50mmレンズを装着時にファインダーで見て写る像の焦点距離を表しています。フルサイズであればそのままで大丈夫ですがAPS-C機などでは35mm換算での倍率になるので実際に
0.76倍の表記は0.51倍が実際のスペックになります。
・視野率100%はファインダーで覗いた画角で写真が写せることを意味しています。
・アイポントとはファインダーから目を離しても四隅が確認可能の距離を意味します。裸眼やコンタクトレンズの方は重要視されませんが眼鏡を使用されている方には特に大事ですね。
・視度調整は眼鏡の度を調整をするのと同じようにファインダーの度数を調整することが出来ます。
オートフォーカス

・フォーカス方式はAFを行う際のシステムでデュアルピクセルCMOSとはCanonの独自のセンサーで全有効画素が撮像と位相差AFの機能を兼ね備えたセンサーです。ファインダーと液晶モニターでのAF速度を格段に早めました。
・AF動作はワンショットAF、サーボAF、AIフォーカスAFがあります。
- ワンショットAF:止まった対象物
- AIサーボAF:動く対象物
- AIフォーカスAF:自動で2つのどちらかを選択
・自動選択時AFエリア分割数

顔+追尾優先AFは143分割で広範囲なAFエリアを使って被写体にピントを合わせます。

・AFフレーム選択可能ポジションは上記の分割数の画像同様に6072ポジションから選択可能です。静止した被写体で任意の箇所にピントを合わせたいときに便利ですね。
・測距輝度範囲とはどの程度の暗さや明るさでAFがピントを合わせることが可能かということです。ちなみにEVとは露出という意味でExposure valueの頭文字です。
・AF方式では選択可能なAFでシチュエーションに合った方式で狙った被写体にピントが合う様にできます。
説明すると長くなるので詳しく説明しているサイトはこちらです。
露出制御

・測光方式の測光とは被写体にカメラを向けて露出を測定しF値、シャッタースピードを決定することを意味しています。
・測光モードは測光する際の方式の種類で標準設定は評価測光(分割測光)になります。
・測光輝度範囲とはどの程度の暗さから明るさまでオートフォーカスが機能するかの基準です。基本的に暗部の範囲は狭い為、赤色の補助光を使用する場合があります。
・撮影モードでは露出設定を予め設定して撮影することです。カメラ本体にダイアルがあるので簡単に変更できます。
シーンインテリジェントオート[A]
難しく思ってしまいますがこの機能は全自動露出設定になります。つまりカメラ側で露出を設定し撮影できます。
フレシキブルAE [Fv]
まずAEとは自動露出という意味です。こちらの機能はシャッタースピード、絞り値、ISO感度をそれぞれ自動、任意設定と自由に組み合わせることが出来るモードです。
プログラムAE [P]
シャッタースピード、絞り値を自動で設定して撮影できるモードです。全自動に近いモードですが撮影の前に設定で背景をぼかしたいなど設定できるプログラムシフト機能があります。
シャッター優先AE [Tv]
Tvとはタイムバリュー(時間量)の意味です。こちらはシャッタースピードを任意に設定でき適切な絞り値を自動で設定されます。
絞り値優先AE [Av]
Avとはアパーチャーバリュー(開口量)の意味です。任意の絞り値を設定でき、適正なシャッタースピードを自動で設定してくれます。
マニュアル露出 [M]
シャッタースピード、絞り値、ISO感度を設定し内蔵された露出計を確認して露出を設定できます。ISO感度はオート設定も可能です。
長時間露光 [B]
Bはバルブの意味でシャッターボタンを押している間はシャッター幕が開いた状態で天体や花火など撮影する際に使用します。バルブタイマーもあり、事前に設定可能です。

・常用ISO感度100〜25600でそれ以下、それ以上では拡張ISO感度になり、ノイズが目立つようになります。

・露出補正は±3まで自分好みに変更可能です。
・AEロックとは自動露出の設定でピントがあった時に露出を固定します。またカメラ本体にあるAEロックボタンを押すことで露出固定可能です。
・フリッカーレス撮影とは光源の点滅、明減によるちらつきで写真の上下に露出差が生まれてしまう状態を抑えます。
・E-TTLとはCanonの自動調光システムでISOオート上限可変制御は自動調光でISO感度を設定の範囲内に限定することができることです。
シャッター


・電子制御式フォーカルプレーンシャッターと機械式とは異なります。シャッター幕は通常閉じていてシャッターボタンを押すことでこの幕が開き撮像素子に光が当たります。シャッタースピードはこの幕が開いている時間の長さで絞り値と一緒に光量のコントールを行います。
・シャッター方式ではメカシャッター、電子先幕、電子シャッターがあります。
メカシャッター
メカは機械式で先幕と後幕も機械式で行うシャッター方式です。一眼レフでも使われています。
電子先幕
電子制御にて先幕を動かし、後幕を機械式で稼働させる方式です
電子シャッター
先幕と後幕を電子制御にて稼働させます。電子シャッター方式は高速連写を可能にし静音性があります。ミラーレスカメラで可能の方式です。
・X同調速度とはシンクロ速度の意味でフラッシュなどを使用するときのシャッタースピードになります。
多重露出撮影

・そもそも多重露出とは数枚の写真を重ね合わせることができる機能です。
・多重露出制御では加算、加算平均、比較(明・暗)があり
加算
重ねる写真を手動でマイナス補正します。目安は2枚なら-1EV、3枚なら-1.5EV、4枚なら-2EV
加算平均
重ねる枚数を設定して撮影すると自動でマイナス補正をしてくれるので初心者の方は加算平均の設定が良いでしょう。
比較(明・暗)
重ねる写真と重なる部分の明るさ(明暗)から設定した明暗箇所を補正して処理します。もっと簡単に説明すると明で設定すると重ねる写真でどちらが明るいか判断して補正処理をしてくれます。
2部に続きます