撮影時の環境により写真に写ってしまう現象を一覧にしました
対策と原因を教えます
- 赤目
- 色収差
- 色かぶり
- 逆光
- ケラレ
- ゴースト
- 白飛び
- ノイズ
- ブレ
- フレア
- モアレ
- 歪曲
赤目の原因と対策

赤目現象は人だけでなく動物でもなってしまうことがあります
発生原因
- 血管が多い網膜にフラッシュ光があたり、網膜が写真に写ってしまうのが原因です
- 特に使い捨てカメラのフラッシュで赤目になってしまうことがあります
対策
- 根本的だがフラッシュを使用しない
- フラッシュを直接照射せずレフ板など天井に当て使用する バウンス撮影とも呼ばれています
- ISO感度を高く設定してシャッタースピードを遅くして撮影する
- カメラの機能である赤目軽減機能を使用する
- フラッシュ、レンズの直視を避けてもらい撮影する
- 画像編集ソフトで赤目軽減を使用する
完璧ではないが以上の対策で赤目は軽減できます
色収差の原因と対策
色収差(いろしゅうさ)またはパープルフリンジと呼ばれています
コントラストが強くでる部分に起きやすい不自然な現象です

こちらは故意に色収差を発現せたものですがはっきりと色のズレが見てとれます
主に色収差には2つの収差があります
- 横色収差(倍率色収差)
- 縦色収差(軸上色収差)
1.横色収差(倍率色収差)の原因
太陽光などは波長が色によって異なりレンズを通り屈折すると撮像素子にそれぞれ異なる地点に焦点を結びます
その時に放射状に伸びてズレてしまうことで色ズレが起こります
2.縦色収差(軸上色収差)の原因
太陽光、虹光、カラー光の波長が撮像素子の表面から異なる距離で焦点を結ぶので光源の軸上、つまり前後にズレてしまうことで発生します
対策
- 正直、横色収差(倍率色収差)はレンズへの直線からの光源の影響を受けるので現状、対策はレンズフードぐらいでしょう
- 一方の縦色収差(軸上色収差)は原因となるフチの光源を防ぐことで対策できます
F値を大きくするという意味です
多分、初めての方には意味不明でしょう
なので色が滲んだりするのは色収差のせいだ!くらいで大丈夫です
色かぶりの原因と対策


一枚目は曇での撮影でしたが周りの建物の色が青く、曇までも青くなってしまいました
2枚目も曇での撮影で建物のオレンジ色に影響を受けて空も地面も黄色の発色に…
原因
- 特定の条件下で撮影するとき写真全体が同じ色の発色になる現象です
知識として知っておくべきはカメラにはホワイトバランス、色温度というものがあります
簡単な例ではレストランでおしゃれな料理が出たので写真を撮ってみたら料理も全体も暖色系だったなんてことありませんか?
それは当たり前に思うことですがレストランの室内での光りの色をカメラも認識しているのです
ホワイトバランスや色温度については別に説明したいと思います
対策
- ホワイトバランスの設定で調整しながら撮影する
- 撮影した写真をPhotoshopなどの画像編集ソフトで編集
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逆光の原因と対策

光源となる太陽光に近い方向で撮影すると周囲が黒く塗り潰されたようになる現象
原因
- 撮影対象の方向に強い光りがある場合、露出調整が難しくなり発生します
対策
- そもそも逆光を避ける
- 光源から向きを変えてISO感度を下げる
- NDフィルターを使用する
- 撮影後、画像編集ソフトで露出調整をする
逆光は誰もが知っている現象です
ケラレの原因と対策

画面の四方に黒く写ってしまう現象
原因
- レンズフード、フィルターの重ね付けによりフードやフィルターが写ってしまうことで起きます
対策
- レンズフードは出来るだけ純正の使用をお勧めします しかし、純正品でもフードの取付が不十分であったり落下などにより歪んでしまっても同様にケラレが発生することもあります
- レンズによりますがレンズフードが純正でも撮り方によってはケラレが発生します 購入前に口コミを見るとわかることがあるので参考にしてください
ゴーストの原因と対策

原因
- 太陽光などの強い光りを撮るとレンズやカメラの内部で反射し、丸い円状の光源帯が写り込みます
対策
- 高いレンズにはゴーストの発生を抑える加工がされたものがあるのでそれらを選んでみるのも対策になります
- レンズフードを使用して光の量を調整することで発生を抑制します
白飛びの原因と対策

空が白く周りの建物を白く塗りつぶしている様に写ってしまう現象です
原因
- デジタルカメラはダイナミックレンジが狭いので目で見えているのにカメラで撮ると白く抜けてしまうことがあります それが白飛びという現象です
対策
- ヒストグラムでハイライトを確認して露出やISO感度を下げることで緩和することができます
- またデータの保存にはJPEGとRAWがありRAWで撮ることでその後に編集ソフトで調整することもできます

画面全体が白飛びしています
これを編集して露出補正をすると

白飛びが軽減されました
今回は分かりやすい曇の日の写真を使用しました
ノイズの原因と対策

ISO感度を上げると画像全体にザラザラとした写真になります
原因
- 特に暗所で撮影する際にISO感度を上げると発生します
- 種類は2種類あり高感度ノイズ、長秒時ノイズが原因になります
対策
- 出来るだけ低感度を使用する カメラのイメージセンサーの大きさにもよりますがISO6400を超えると粗くなります
- カメラにはノイズリダクションという機能があり2種類のノイズを低減してくれます また設定で強さを変更できます
ノイズリダクションのデメリットとしては解像度の低下です 設定を強くするとたまに誤作動で意図しない箇所が修正されるので使用しない時はオフでも大丈夫でしょう
フレアの原因と対策

フィルムカメラでの写真になりますが画面中央にフレアが発生しています
原因
- ゴーストと同じくレンズ、カメラ内に強い光りが反射することで発生する現象です
対策
- 逆光を避けるかレンズフードを使用し撮影する
- たまにレンズフィルターを付けていると起こることがあります
- 画像編集ソフトでフレアを処理するPhotoshop、Lightroomで可能です
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モアレの原因と対策

木目細かい線の被写体を撮影した際に不自然に縞模様に写ってしまう現象
原因
- 主にモアレとは干渉縞と呼ばれています 種類としては輝度モアレ、色モアレがあります 輝度モアレは光の高周波成分によって歪みが発生し規則正しい模様が縞模様に写ってしまいます
- 色モアレはカメラの撮像素子であるベイヤ配列のイメージセンサーの演算エラーによって発生します
対策
- モアレはフランス語の縞という語源からきています デジタルカメラにおいてモアレは付き纏う問題です なので具体的に防ぐということは難しいと考えられています 強いて言うならカメラ側の性能になりますが撮像素子であるCCDをCMOSにすることで軽減できます(技術的な内容は省略)しかし、色モアレは軽減できるが輝度モアレは発生してしまいます なので輝度モアレを軽減させたいならローパスフィルターを採用しているカメラがあります モアレが発生した部分を目立たなくするセンサーですのでカメラのスペックで確認してみてください デメリットは画像の解像度を下げてしまうのが欠点ですね
歪曲の原因と対策

実際には真っ直ぐである建物が中央よりになっています
原因
- 歪曲とは前述した収差と同じです レンズの設計によるものなので発生を完全に防ぐのは難しいとされています
対策
- 歪曲収差にも種類があり樽型収差、糸巻き型収差があります 樽型収差は広角レンズで起こりやすく画像の様に全体が樽型の様に見えてしまう現象で糸巻き型収差は望遠レンズで起こりやすく中心部が凹んだ様な写真になります
- カメラには歪曲収差補正があり、自動で補正してくれる機能がありますしかし、それでも気になった場合は画像編集ソフトで歪曲収差補正があるので調整してみるのも良いでしょう
まとめ
写真に写る現象はレンズの性能、カメラの性能だけでなく撮る時の環境が大きく関係しています 知識を持つと防げる現象は多くなりますよね
つまりレンズやカメラも全ての現象に万能に対策できることは難しいとご理解できたかと思います
まだ上記以外にもありますが取り敢えず知って損はありません
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